『「食品添加物や農薬の知識の不足」は庶民になすりつけるべきではない』(170816)

 二三日前の新聞に、 「子供の不健康は」としてその理由に、「親の育児放棄、長時間労働の結果による孤食」そして、「食品添加物や農薬に関する知識不足」と書いてあった。  不健康な子供が多いのであろう。はじめの「親の育児放棄や長時間労働の結果による孤食」については、親の問題であると思うけれど、親の心も病んでいるということが想像される。心が病んでいて体が健康ということもむずかしいので、親の不健康が子供の不健康につながっているのであろう。  ともあれ、最後の「食品添加物や農薬に関する知識の不足」というのは、十分分かる話であるけれど、さていまの日本社会では高校で化学をまともに学習せずに社会へ出てくる大人がいたりするわけで、 「あなたの子供は不健康です」と言われ、  理由はですね、 「あなたの食品添加物や農薬に関する知識の不足」などと言ってに親を責めることはできないのである。  そこそこ化学を勉強していても次々出てくる「食品添加物や農薬に関する知識」をカバーすることは一般人にはできないことである。  すなわち、国民の健康を守るには国民個々人に責任を擦り付けていても始まらない。食品添加物にも含まれるものは発がん性を持つものが少なくない。発がん性のある香料などでも規制がないのが現状である。 「食品添加物や農薬」を世に送り出す企業は「金さえ儲かればいい」みたいなところが露骨で、かつての公害問題を見ても、けっこう昔から性悪説にのっとって考えるべきで、国民は常に被害にあってきたのであ…

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『きょう授業の合間に話したこと』(170309)

 物理や化学などサイエンスの世界が見つけた法則とかにわたしたちは縛られている。ともすればそれがまったく正しいと信じている。しかしそれは同時に大いなる間違いでもある。わたしたちの知っている世界はごく限られたものである。わたしはたとえ話で、黒板に氷山の絵を書いて説明した。わたしたちの知っている法則などは、海の上に現れたごく小さな部分に過ぎない。氷山の多くの部分は目に見えない海の下に隠れている。だからそれを忘れてすべて知った気になっている人間はおろかである。  よく言うではないか、 「ひとつ新たな発見があれば、よりたくさんの分からないことが出てくる」と。  むかしタイタニック号が氷山にぶつかって沈んだのは、油断とおごりがあったからなのだ。

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『CO2という利権(仮題)』(これは小説です。161105投稿)

  『CO2という利権』  生徒たちに何気なく、 「もし選挙権があったらどこに入れる?」と聞くと、  次の選挙では、 「自民党には入れない」という。  意外に嫌われているのだなと思った。  ついで本題である化学の授業で平衡の話――ルシャトリエの法則の説明である。たとえば圧力が上がったら圧力を下げるという化学平衡の原理(自然の摂理)。  ぼくは、 「自然はやさしい」というたとえ話で語った。「多すぎれば減らす方向へ、熱すぎれば冷やす方向へと、化学平衡は進む」  もちろん、化学平衡は人の営みではない。自然の働きである。  なのでぼくは角度を変えて環境について話した。 「地球温暖化を理由にCO2を減らそうなんて関係ない」というぼくの主張である。  火力発電はCO2を出すから地球温暖化の悪役として槍玉にあがっている。だからであろう、たいがいはじめてこの話を聞く生徒は意外な説を聞いたという顔をする。二度目のぼくの授業に来てくれている生徒はもう知っている、けれど今回次はどんな話の展開になるのかなって顔だ。  いま多少CO2が増えているのは、地球が(あるいはもっと大きな力が働いているのかもしれないが)、少なくとも言えるのは、 「自然界が植物を増やそう増やそうという意志のあらわれである」  世界を見れば、植物を人間があまりにも迫害して減らしているから、地球はバランスをとるためにいま必死になっているのである。たとえば必死になって植物を増やそうとしている。これはルシャトリエの法則と…

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少し前の上梓した本『4gの長さは太陽系』の意味(161003)

『4gの長さは太陽系』といわれても意味が分かりづらいと思う。なぜなら「長さは太陽系」といわれるともちろんその長さ大きさを連想するし、距離の基本単位は[m]、質量の基本単位は[kg](もちろん知ってのとおり、1000[g])で。  いま[kg]と[g]は和や差での比較や計算が出来る(同じ質量の単位だからである)。でも質量の単位と長さの単位は和や差の比較や計算は出来ないからである。 例 10kg+600g=10600g 10600g+600m=計算不能  さて『4gの長さは太陽系』。太陽系の長さは[m]。4[g]の[g]というのは質量の単位だから、題名を見ただけでは、 「おやっ」という感想を抱くのである。  話を戻して『4gの長さは太陽系』である。副題のようなものがこの本の表紙に載っている。 「A4一枚4[g] 原子3×10の23乗個」  つまりこの本の題名、『4gの長さは太陽系』の意味するところは、 「A4一枚の原子を並べると太陽系を越える。原子の一個一個はとても小さい。A4一枚、たった4[g]ではあるけれど、そのA4一枚を原子レベルで見て、A4一枚を形作り構成している原子を並べてみれば、8.73×10の13乗 [m]になるよ。はるかかなたの太陽までの距離よりもはるかに長く、およそ太陽系の10倍にも及ぶんだよ。」  とそういう意味なのだ。

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